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【 お知らせ 】■■採用情報2■■理事長から就活・求職中の皆さんへ
就活中の皆さん、お疲れ様です!
理事長の小川から当社団を知っていただくためのご案内です。
内容がちょっと長いですが、是非、ご一読ください。
あわせて、秋田県就活情報サイト「こっちゃけ」や、Aターン就職マッチング支援サイト「秋田就職ナビ」にも、当社団の内容を掲載しています。「秋田県林業コンサルタント」でみてください。
(社団理事長室から)
■私たちの仕事の基本
みなさんこんにちは。私たちの社団は50年近く、治山や林道、森林公園、海岸林など、森林や林業に係わる調査、測量、設計などの仕事を行ってきました。測量・設計などと言うと、まずは、土木的な測量術を身につけ、ダムや道路の設計図をつくることが頭に浮かびます。これは基本事項でとても大切ですが、実は、森の中に、こうした人工の物をつくろうとすると、土木設計術とともに、つくる場所、つまり、山や森の状況を良く理解し、気遣いをしながら計画を組む必要に迫られます。
例えば、治山ダムでは、できるだけ渓流の流れを乱さないように、また、まわりの森林と良くなじむようにする必要があります。林道では、周辺の動植物の生育環境をできるだけ変えないように、また、大雨などでも崩れないように、周囲の調査をしっかり行います。
基本の考えは、自然に逆らわないで必要とするものをセットすることです。山や渓流の状態、周辺植物の種類や生育状況を良く理解していないと十分な設計ができないのです。そうした意味では、設計にあたっての基礎調査はとても大切で、山、森、自然を知ることのできる奥の深い仕事です。また、森での生業(なりわい)である林業というものを良く理解することも大切です。
(山間地の渓流に設置された治山ダム) (スギ林に敷設された林業専用道)
■一般社団法人の意味
私たちの組織は一般社団法人です。組織として利益を追求していくことはもちろん大切ですが、利益以外に、一般の皆さんが必要とする公益的な仕事を行っていくことも大切だと思っています。
例えば、これまで治山ダムや林道橋などが県内の山にたくさん造られてきましたが(おそらく数千基)、数十年経て、今日では、その保守管理が大変になってきています。コンクリートが劣化してきて、ダムや橋などが危険な状態かもしれないのです。山間地であることもあり、管理する県や市町村の人たちも全てに目が行き届きません。
こうした施設の保守点検調査については、行政からの依頼があるなしにかかわらず、危ない事故が発生しないように、私たちが独自にこつこつと点検を行い、結果を行政にお知らせしています。地味な仕事ですが大切なことなんです。
また、森林の大切さを数値で把握するために、森林の水源かん養機能を長い期間かけて計器を設置し調査したり(なんと最低20~30年もかかるんです)、公有林(主に市町村が所有している森林です)を上手に活用するための現場調査なども、社団が独自に踏査して、市町村にお知らせしています。県や市町村の職員の皆さんを対象にした研修会や、一般の人々を対象にした森林の啓発なども行っています。大気の浄化、水資源のかん養、地球温暖化の防止など、森の役割はたくさんあるので、森の大切さを人々に良く理解してもらうことが重要なんです。
利益のあるなしは別として、こうした地道な業務をしっかり行い、人々の役に立っていくことが私たちの役割であるという認識で、一般社団法人という組織形態をとっているのです。このため、ほとんどの市町村長さんに賛同していただき、社団構成員(「社員」といいます。株式会社でいう「株主」と同じ立場です。仕事に従事する職員とは違います。)となっていただいております。
現在では、一般企業においてもCSR活動が重視されてきておりますが、組織設立の趣旨に、はっきりと公益業務を位置づけている点では、若干、通常の企業と異なる風土があるかもしれません。
(過去に設置した構造物の保守点検) (森林の水源かん養機能調査地)
■仕事の依頼主
私たちの仕事の依頼主は主に県、市町村などの自治体です。かっては、県や市町村の職員の皆さんが自ら測量し設計をしていたのですが、業務がどんどん増え、多様化してきて、人手不足となりました。このため、測量や設計など専門性の高い分野については、外部に委託するようになり今日に至っております。
「コンサルタント」には、顧客の相談に応じてアドバイスや指導を行う専門家という意味があります。私たちは、森林や林業業務において、県や市町村などの要請に応じて、専門的な立場で現地を良く調査し、設計図や関係資料を作成し、依頼主である県や市町村にお届けします。県や市町村は、その設計図を基にして、建設土木会社に工事発注し、目的とする施設をつくります。
私たちは、県、市町村の公共工事発注に必要な設計図書をつくることで、収益を維持しているのです。
(行政や地域の人々と現場で打ち合わせを行う)
■秋田の森林・林業のこれから
秋田県は県土の7割が森林に覆われています。そして、日本三大美林である「天然秋田杉」でよく知られているように、全国有数の林業県です。スギの人工林は、なんと全国一の資源があるんです。森の木は植えて数十年経ってようやく伐採できますが、秋田県は、先人が育ててきた豊かな森林資源がようやく大きく育ち、今日、まさに伐採・活用される時期になってきました。
このため、これまで以上に、木材を伐採し運ぶための道路づくりや、土砂災害が起こらないようにする治山事業を行っていく必要があります。土砂災害の予防的な森林調査業務や公共構造物の保守点検業務なども増加、多様化するでしょう。ナラ枯れやマツクイムシ被害の対策も引き続き必要です。森林環境譲与税の業務も増えてきます。県や市町村の仕事をサポートする技術者集団として、当社団の役割はますます大きくなっていくものと思います。
(全国一のスギ資源の本格的利用時期で、当社団の役割が益々大です)
■職場風景のあれこれ
就活中の皆さんにとっては、職場の雰囲気が気になるところですね。
私たちの仕事場は現場(外業)と事務所(内業)です。現場では、地形地質、水文、植生などを調査し、渓流や山腹、路網予定地などの現地測量を行い、必要とする構造物などの設計方針などを検討します。トランシットなどの測量機器のほか、最近では、ドローンなども現場に持ち込みます。朝、2~3人で社用車に機器を詰め込み、現場に向かう姿が日常風景です。現場では、チームで、踏査、測量を行い汗を流します。
(崩壊地のトランシット測量)
(崩壊地の斜面形状、土質を調査)
(ドローンにより治山ダムと保全対象の撮影)
事務所では、現地調査の内容をまとめるとともに、地形測量データをコンピュータで図化し、その後、国の技術基準(これが設計の憲法みたいなものです。)に基づき、治山ダムや山腹工事、林道などの構造物を設計・図化していきます。ここが技術集団としての技術、知恵の出しどころです。長年培った技術力や経験が設計図に生きてきます。黙々とキャドと格闘する人や、図面を広げ、数人で打ち合わせを行う姿などが職場内の風景です。
(設計図を作成する) (施設の保守点検調査を確認する)
最終的には、現地調査、設計方針、設計図などを「委託報告書」に取りまとめ、依頼主に提出します。報告書をまとめるに当たっては、土木、地質や水文、植物などの知識、力量が生かされます。読み易さ、誠実さ、依頼主に対する配慮など(「人柄」、「人間性」とでも呼びましょうか)も大切ですね。一つの現場を仕上げるまでに3~6ヶ月を要します。2~3人で外業を行い、その後の内業も知恵を出し合い設計方針や細部工法を決めていくので、チームワークが大切です。
後日、自分の設計したものが、現場でできあがっている姿を見ると、技術者としての達成感を感じるといいます。県や市町村の委託業務の発注時期の関係で、夏から年末、年明けまでが忙しい時期となり残業もありますが、やりがいのある仕事だと思います。
(完成した山腹工) (完成した林業専用道)
■給与、福利厚生など
給与はほぼ県職員と同じ給与水準です。昭和40年代に、県が大きく関係して組織を設立した経緯があり、平成24年までは、公益法人として業務を行ってきたことが理由の一つです。
公務員の給与は、若年者には薄いが家族が増える中堅以降は良くなる、と言われます。生涯勤めることを念頭に置いた給与体系だからです。当社団の給与も県職員の給与体系を準用しているため、初任給だけをみれば高くないと感じるかもしれませんが、結婚し家庭を持った時以降が、最もお金が必要な時期です。給与というものは初任給だけでなく長期的な視点で考えていくことが大切ではないでしょうか。
新卒者の基本給では、高校卒17万円、短大卒18万円、大学卒20万円です。中途採用の方ですと、年齢とこれまでの業務実績を加味して、20~34万円(~40歳)となっています。
基本給のほかに手当が出ます(これが大事なんですよ)。手当は、通勤手当、扶養手当、時間外手当、資格手当、住居手当、管理職手当、寒冷地手当などを、実績などに合わせ、しっかり支給しています。
賞与は、原則公務員と同じとしており、本年度は4.25ヶ月(6,12月)です。ほかに、業務実績に応じて業績手当も支給します。当社団の現在の職員で、年収を見てみると、技師(27歳)370万円、主任(37歳)450万円、副主幹(45歳)700万円などとなっています。(基本給、各種手当て、賞与などを含んだ合計額です)
なお、具体的な給与等は「あきた就職ナビ」で「秋田県林業コンサルタント」を検索しても見ることができます。
また、私たちの社団は、すべて秋田県内の仕事を行っており、県外に支社、支店はありません。森林・林業関係について、県内の仕事をしっかりやりたいという方針だからです。また、業務の拠点である秋田市の社屋から一番遠い鹿角地域でも車で往復移動できます。このため、基本的に職員の転勤はありません。(もちろん、研修や視察、会議などで県外に出かけることはあります。) 職員にとって、しっかり定着し、じっくり仕事ができる環境といえるのではないでしょうか。また、将来、子供が中学・高校に進むときに、自分が単身赴任では、仕事とはいえ、けっこうきついですよね。
(業務の拠点である社団の社屋「森林環境会館」、駐車場も広い)
(木材を多用したエントランス) (業務室の風景)
福利厚生なども県職員の制度を準用しています。昨年は、福利厚生面などで県内の若者定着に貢献したとして、私たちの社団が「ベビーウエーブアクション会長表彰」を受けました。新規学卒者やAターン登録者を積極的に採用し、職員の資格取得などのキャリアアップに努め、また、学校行事や病気・けが等に休暇を利用しやすくするなど、仕事と子育ての両立を支援していることが高く評価されたためです。実際、子育て中の職員もたくさんいます。転勤がなく、秋田市に腰を落ち着けて仕事ができるので、ご家族にとっても安心です。
併せて、私たちは職員が気持ちよく仕事をしやすいように職場環境を大切にしています。新しくて広い、そして木材を多用した社団所有社屋「森林環境会館」、広い業務室、最新の測量機器や設計システム、多数そろえた社用車など、職場で、日々、気持ちよく仕事ができます。
社団運営の考え方の一つに、「職員と家族を大切にする職場」を掲げています。この考えは今後もしっかりと引き継いで参りたいと思っています。
(ベビーウエーブ会長表彰を受ける) (現在3人の子育て中です)
(昼休み中の上司との談笑)
一人で抱え込まずに、上司、同僚への報告・連絡・相談は大切な職場習慣だと思います。職場の意思疎通を大切にし、慰安もかねて、みんなで、毎年、研修旅行も行っています。
有給休暇の取得率はやや低いですが、今後は、みんなで話し合い休暇を取りやすい環境をつくっていこうと考えています。安心して仕事が出来る職場は、日々の生活の質を高めることに直結しており、とても大切ですね。
(福利厚生の一環で救命医療を学ぶ) (慰安を兼ねての研修旅行)
■職員の育成について
コンサルタント業にとって技術力を持った人材こそ最大の財産です。当社団では、社員研修、社内学習会、教育研修等を技術の習熟度に応じて段階的、定期的に行って、確実に成長していけるような研修システムをつくっています。
一方で、技術者の業務というのは、専門性・独自性が高いため、OJT(実務をしながら身につける研修・教育)によりスキルを身につけていくことが大きいのも事実です。このため、先輩技術者の知識や技術に依存するケースが多々あります。そうした意味では、若手はもとより、中堅、ベテラン職員の技術レベルを底上げすることも大切だと思っています。また、技術発表会や学会などにも積極的に参加し、日頃から新しい技術に目を向けていく必要があります。なにせ、あらゆる分野で発想、技術、工法が日々変化しているのですから。
また、資格等を取得したい職員への支援として、それにかかる費用は原則社団負担としておりますし、技術士など定められた資格等を取得した場合、資格手当を支給しています。資格試験は、試験に合格することは大切ですが、試験に向かっての自己啓発やスキルアップも大切です。防災、植生、林業振興など、本人の関心次第で、通常業務の中に探求するべき分野がたくさんあります。専門性が高く、より現場に近い分、公務員技術者の皆さん以上ではないかと思います。是非、日々の仕事をこなしながらもチャレンジしていく雰囲気づくりを大切にしたいと思います。
(仕事をしながら、少しづつ、技術力を身に着けていく)
■就活中の皆さんに
土木の測量や設計ができる人がいい、地質や水利の専門家が必要だ、植物に詳しい人もほしい・・・そういう技術や知識、興味をあらかじめ持っておくことは大切だと思いますが、実はそれだけでもありません。
主に山間地が現場です。前にふれたように単なる測量だけではない業務の特殊性があります。ただ、その特殊性を身に着けると、技術者として達成感、充実感や誇りも生まれますし、個人の生き甲斐、生活力も増し、結果として、社団全体の技術力、競争力もぐんと強まると思っています。
まずは、仕事をこつこつ続けていく体力と気力・忍耐、興味と積極性、そして、チームワークが大切です。技術、知識は仕事をしながら付いてきます。また、前に触れたように、職員の誠実さが成果品(委託報告書など)に表れます。私たちは、こうした当たり前のことを大切に考えています。一人の技術者に成長するまでに時間がかかることも十分自覚していますし、そのための応援も組織としてしっかり行っていきたいと思っています。
長々とご案内してしまいました。私たちの職場は、フィールドワークあり、デスクワークあり、多様です。秋田の自然にたくさん触れることができます。土木の測量設計とともに、防災、地質、水文、植生など探求心旺盛な方にももってこいです。職員30人程度ですがアットホームな雰囲気です。社団運営は50年の業務実績があり安定しています。社会貢献、公益業務も社団の仕事の柱です。待遇はほぼ県職員と同じです。転勤がないため、長く勤める職員がほとんどで家族にも安心です。
皆さんは、現在、学校生活や就職活動、日々の仕事などで忙しいと思います。まずは、今の生活を満喫し、多くのものに興味を持ち、友人関係を築き、人間力を磨いてください。そして、私たちの職場では、第一歩からのスタートと考え、ともに汗を流し、少しづつ技術者としての力を磨いていこうではありませんか。