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【 ニュース 】西日本豪雨で被災した広島県の復旧支援を行ってきました
死者・行方不明者230名の大きな被害が出た西日本豪雨災害(平成30年7月豪雨災害)の早期の復旧にむけて、当社団から、中嶋業務部長、佐々木主幹、木村専門員の3名が、広島県北広島町の林道被災地の復旧支援を行ってきました。
派遣先の広島県では、 7月6~8日の豪雨により、死者・行方不明者が110人を超え、県内各所で水害や土砂災害が発生し、現在でも、道路、水道などのライフラインの復旧が急がれています。治山、林道などの林業被害については山間地であることから未だ不明な箇所が多いようですが、現地からの聞き取りによると、早期の復旧を要する林道施設だけでも300か所あるとのことです。こうした未曾有の災害の中、短期間で復旧対策をまとめあげる技術者が限られているため、一般社団法人広島県森林協会の要請に応じ、7月29日~8月10日の13日間、当社団の経験豊富な技術者3名が派遣されたものです。
当社団職員に託された被災現場は北広島町政所など林道7路線8か所の路面崩壊地など。周辺林層はスギやヒノキの壮齢林が多く、路面はカーブ設定した盛り土の箇所が大部分でした。路体維持には、こうした箇所の雨水処理が重要ですが、このたびの降水量は観測史上最大を記録した観測地点が多数出るなど、想定以上のものでした。
また、土質は花崗岩が風化した「まさ土」でした。「まさ土」は、四国、中国地方に広く分布しており、地表に近い層に堆積していることが多く、強い降雨により、崩落、流出しやすい土層として知られています。先の平成26年8月豪雨による広島市の土砂災害においても、この土質が大きな被害を引き起こした一因とされています。
広島県担当者と被災現場の確認
昨年度から、激甚災時の国の災害査定においては、設計図書は平面図、標準断面図、必要写真は被災全景写真、起点、終点写真となっており、測量や事務作業の一部効率化が図られています。しかし、いづれは詳細設計が必要であり、後日の負担軽減を考えて、詳細設計を想定した細部測量もこなしてきました。猛暑日が続く炎天下で現地測量を行い、設計図作成、設計数量等のとりまとめを行い、派遣先で完成できなかった箇所は秋田に持ち帰って仕上げ、8月末を目途に、成果品を広島県森林協会に送付する予定としています。国の災害査定は9月中旬から始まるので、その日程に間に合わせる計画です。
また、多忙な現地関係者に負担をかけず作業を行う必要があり、移動車、測量製図機器、パソコンなど必要器具は全て秋田からの持ち込みで、現地関係者との打ち合わせも最小限で行いました。派遣終了後、遠く秋田から早期に被災地支援を行ってくれたことに対し、広島県森林協会から謝意が伝えられました。
まさ土による林道路体の崩落現場
35度以上の炎天下の測量に備えて 現地の測量スタッフの皆さんと
当社団では、これまで、東京都三宅島噴火災害、福島県南会津豪雨災害、新潟県上越地震災害、岩手県宮古市豪雨災害など他県で発生した大規模災害には、当社団の務めとして、率先して災害現場に駆けつけ、復旧計画策定に向けた現地支援を行ってきております。
全国各地で豪雨災害が発生する昨今、本県でも他県からの支援を必要とする大きな災害がいつ発生するかわかりません。こうした災害への備えも含め、当社団では、技術と経験を生かし、今後とも、災害支援のネットワークを大切にしてまいりたいと思います。
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